公開版

ArtemidStocks 白書
— 株式発掘システムの全容

2026年8月20日|対象:東証 3,713銘柄・米国 5,631銘柄|自動更新 1日2回

要 旨

9,344監視銘柄(日+米)
779,311過去の答え合わせ観測点
764,755読み込んだ適時開示(10年)
2回/日全自動更新(07:30・18:30)
▶ ゲームで試す(兜町・ウォール街) 5社のうち1年後に2倍以上になった1社を当てる。全10章・450問。無料・登録不要。

SECTION 01システムは毎日この5段を回している

集める — 4つの一次情報源から

つまり:人が新聞・四季報・開示・チャートを毎朝見る作業の自動化。ただし9,344銘柄ぶん。
株価・出来高10年・18,552,642行 適時開示 TDnet764,755件・種別つき SEC財務諸表42四半期・提出日つき原本 マクロ FRED金利・VIX 1990年〜

答え合わせの台帳を作る

つまり:「あの時買っていたらどうなったか」を全銘柄・全時点で記録した正解ノート。
正解ラベル779,311観測点 × 1年後/3年後の倍率 金利局面の色分け利上げ/利下げ/据置 × リスクオン/オフ

うのみにせず検定する

つまり:本やSNSの「勝ちルール」を正解ノートに当てて、本当に効いたかを数える。
俗説26個の検定統計補正つき(まぐれを排除) 類似ケース検索似た過去73万件から結果を引く

危険な会社をふるい落とす

つまり:買う直前の身体検査。業績が良く見えても、株を刷り続ける会社・存続に注記がつく会社は落とす。
倒産兆候の走査開示10年ぶん 希薄化の頻度検査3年6件以上で除外

届ける — 毎日 07:30 と 18:30

つまり:抽出と記録は毎日動いている。公開しているのは集計と検証の部分。
日次の抽出6区分・根拠文つき(非公開) 配分の試算手数料を含めて計算(非公開) 採用銘柄の成績追跡外れも書き換えず残す

SECTION 02検証結果 — 何が効き、何が効かなかったか

2-1. 俗説の検定(77万観測点・統計補正後)

世間で言われるルール実測:1年2倍のなりやすさ(平均=1.0)判定
増収率30%以上を買え日 2.61 / 米 2.01効く
営業利益率の高い会社を買え日 1.85 / 米 0.57日本のみ
PERの低い割安株を買え米 0.40逆効果
社長が大株主の会社を買え日 0.74逆効果
超小型株こそ化ける日米 0.71逆効果
つまり:このシステムの選別は「増収率を軸に、市場ごとに効いた条件だけ」で組んである。 効かなかった条件は、どれほど有名でも重みゼロ。

2-2. 誰も見ていない銘柄ほど、2倍を経験している(日本株・10年・銘柄ベース)

アナリスト0人(704銘柄)63.8%
1〜2人(347銘柄)54.2%
3〜5人(213銘柄)49.3%
6〜10人(209銘柄)46.4%
11〜20人(153銘柄)43.1%
つまり:プロの目が入るほど「発見の余地」は減る。 「誰も取り上げていない」ことは、それ自体は悪い条件ではない。

2-3. 相場の局面で、同じ戦い方でも結果が3倍変わる

米国株・1年で2倍になった割合利上げ局面利下げ局面
全銘柄4.15%12.75%(3.1倍)
つまり:いつ買うかは、何を買うか以上に効く。同じ条件で選んでも、局面が違えば結果が3倍変わる。

2-4. 急騰への飛び乗りは、統計的には罠

出来高急増+高値更新に飛び乗った場合日本株米国株
1年後に半値以下7.6%37.4%
1年後の中央値0.85倍0.67倍
つまり:派手に上がっている銘柄に飛び乗るのは、統計上は分が悪い。特に米国株では、1年後に半値以下になる割合が4割近い。

SECTION 03このサイトで見られるもの

今日抽出された個別銘柄は公開していない。 このサイトが出すのは数え方と、過去の答え合わせであって、今日の推奨銘柄ではない。

SECTION 04リスク開示 — 大手のレポートが小さく書くことを、大きく書く

生存バイアス(最重要)。倒産・上場廃止した銘柄が過去データに存在しない。 よって本書に載せた勝率はすべて実際より高く出ている。株価の低い銘柄ほど歪みが大きい。これは処理では消せず、今後のデータを保存し続けることでしか薄まらない。
過去の実績は、相場の局面の産物であることが多い。ある業種の大きな上昇が、実際には特定の1年に集中していた例がある。「よく効く条件」に見えても、それが効いた局面が二度と来ない可能性がある。
拾えない大化けがある。日本株で10年のあいだに大きく化けた289社を調べたところ、39.8%は財務・規模・出来高のどれを見ても「普通」だった。条件で絞る以上、この4割は構造的に拾えない。拾えている顔はしない。
本書は投資助言ではない。機械的抽出と検証のみ。発注・口座操作は行わない(できない)。

SECTION 05よくある質問

今日の候補銘柄は見られますか?

公開していません。このサイトが出すのは測り方と、過去に出した候補の答え合わせです。 今日どの銘柄が抽出されたかは出しません。個別銘柄の売買を勧める場ではないためです。

なぜ「10倍候補」が0銘柄と書かれているのですか?

3年で10倍になるには利益を年115%伸ばし続ける必要があり、その条件を満たす銘柄が 現時点で日米に存在しないためです。以前は30銘柄並べていましたが、それは前期の売上がほぼゼロだった 会社の反動を「成長」と誤って読んだ結果でした。0という表示は不具合ではありません。

数字はいつのものですか?

株価と銘柄一覧は1日2回(日本時間 07:00 と 18:00)取得し、その30分後に集計しています。 ゲームの450問については、出題日より後の情報は一切使っていません。 財務は提出日基準で、その日までに公開されていた決算だけを当てています。

ここに書いてある勝率を信用してよいですか?

そのままは信用しないでください。過去データに倒産・上場廃止した会社が含まれていないため、 すべての勝率が実際より高く出ています(SECTION 04)。 この文書の目的は「よく当たる方法」を示すことではなく、何が効かなかったかを含めて数え方を開示することです。

投資の助言ですか?

いいえ。機械的な条件抽出と、その検証結果の記録です。売買の判断は読む人自身が行ってください。 このサイトは発注も口座操作も行いません。

APPENDIX用語集

観測点
「ある銘柄を、ある日に買ったとしたら」という仮想の1回。約1か月おきに全銘柄へ置いてある。
銘柄ベース/観測点ベース
同じデータでも分母で意味が変わる。前者は「10年で一度でも達成した銘柄の割合」、後者は「毎月ランダムに買った場合の割合」。本書は用途で使い分け、必ず明記する。
生存バイアス
死んだ会社がデータに居ないせいで、過去が実際より良く見える歪み。
希薄化
会社が新株を発行して、1株あたりの価値が薄まること。業績が良くても株価が上がらない典型原因。
PIT(その時点情報)
後から修正された数字ではなく「その日に世に出ていた数字」。米国株はSEC、日本株はEDINETの提出日で担保している。
統計補正(FDR)
26個もルールを試せば偶然当たりが出る。そのまぐれを差し引く処理。