要 旨
9,344監視銘柄(日+米)
779,311過去の答え合わせ観測点
764,755読み込んだ適時開示(10年)
2回/日全自動更新(07:30・18:30)
- 目的:「よく言われる勝ちルール」が本当に効いたのかを、10年分の実データで数え直すこと。効かなかったものも同じ精度で記録する。
- 核心:俗説26個を10年分の実データで検定した結果、生き残ったのは「増収率」とごく一部。割安・小型・社長持株はむしろ逆効果だった。このシステムは生き残った条件だけで選ぶ。
- 安全装置:買う候補は倒産・希薄化の10年走査を通過したものだけ。数字が良くても株数を刷り続ける会社は落とす。
- 誠実さ:10倍候補は現在0銘柄と表示する。データに倒産企業が居ない分、全ての勝率が上振れしていることも常に明記する。
- この文書の位置づけ:何をどう測り、何が効かなかったかまでを書いた説明書。結論だけでなく、外した記録と限界を先に示す。
SECTION 01システムは毎日この5段を回している
集める — 4つの一次情報源から
つまり:人が新聞・四季報・開示・チャートを毎朝見る作業の自動化。ただし9,344銘柄ぶん。
株価・出来高10年・18,552,642行
適時開示 TDnet764,755件・種別つき
SEC財務諸表42四半期・提出日つき原本
マクロ FRED金利・VIX 1990年〜
答え合わせの台帳を作る
つまり:「あの時買っていたらどうなったか」を全銘柄・全時点で記録した正解ノート。
正解ラベル779,311観測点 × 1年後/3年後の倍率
金利局面の色分け利上げ/利下げ/据置 × リスクオン/オフ
うのみにせず検定する
つまり:本やSNSの「勝ちルール」を正解ノートに当てて、本当に効いたかを数える。
俗説26個の検定統計補正つき(まぐれを排除)
類似ケース検索似た過去73万件から結果を引く
危険な会社をふるい落とす
つまり:買う直前の身体検査。業績が良く見えても、株を刷り続ける会社・存続に注記がつく会社は落とす。
倒産兆候の走査開示10年ぶん
希薄化の頻度検査3年6件以上で除外
届ける — 毎日 07:30 と 18:30
つまり:抽出と記録は毎日動いている。公開しているのは集計と検証の部分。
日次の抽出6区分・根拠文つき(非公開)
配分の試算手数料を含めて計算(非公開)
採用銘柄の成績追跡外れも書き換えず残す
SECTION 02検証結果 — 何が効き、何が効かなかったか
2-1. 俗説の検定(77万観測点・統計補正後)
| 世間で言われるルール | 実測:1年2倍のなりやすさ(平均=1.0) | 判定 |
| 増収率30%以上を買え | 日 2.61 / 米 2.01 | 効く |
| 営業利益率の高い会社を買え | 日 1.85 / 米 0.57 | 日本のみ |
| PERの低い割安株を買え | 米 0.40 | 逆効果 |
| 社長が大株主の会社を買え | 日 0.74 | 逆効果 |
| 超小型株こそ化ける | 日米 0.71 | 逆効果 |
つまり:このシステムの選別は「増収率を軸に、市場ごとに効いた条件だけ」で組んである。
効かなかった条件は、どれほど有名でも重みゼロ。
2-2. 誰も見ていない銘柄ほど、2倍を経験している(日本株・10年・銘柄ベース)
アナリスト0人(704銘柄)63.8%
1〜2人(347銘柄)54.2%
3〜5人(213銘柄)49.3%
6〜10人(209銘柄)46.4%
11〜20人(153銘柄)43.1%
つまり:プロの目が入るほど「発見の余地」は減る。
「誰も取り上げていない」ことは、それ自体は悪い条件ではない。
2-3. 相場の局面で、同じ戦い方でも結果が3倍変わる
| 米国株・1年で2倍になった割合 | 利上げ局面 | 利下げ局面 |
| 全銘柄 | 4.15% | 12.75%(3.1倍) |
つまり:いつ買うかは、何を買うか以上に効く。同じ条件で選んでも、局面が違えば結果が3倍変わる。
2-4. 急騰への飛び乗りは、統計的には罠
| 出来高急増+高値更新に飛び乗った場合 | 日本株 | 米国株 |
| 1年後に半値以下 | 7.6% | 37.4% |
| 1年後の中央値 | 0.85倍 | 0.67倍 |
つまり:派手に上がっている銘柄に飛び乗るのは、統計上は分が悪い。特に米国株では、1年後に半値以下になる割合が4割近い。
SECTION 03このサイトで見られるもの
- 兜町・ウォール街。5社のうち1年後に2倍以上になった1社を当てる。
全10章・450問。表示される数字は、すべてその日に実際に公開されていた情報だけで作ってある。
- 候補の答え合わせ。この仕組みが過去に抽出した候補が、
その後どうなったかを集計して出す。外れた候補も消さずに数える。
記録を始めたばかりなので、成績が出るのは1か月後から。
- この説明書。測り方と、効かなかったものと、限界。
今日抽出された個別銘柄は公開していない。
このサイトが出すのは数え方と、過去の答え合わせであって、今日の推奨銘柄ではない。
SECTION 04リスク開示 — 大手のレポートが小さく書くことを、大きく書く
生存バイアス(最重要)。倒産・上場廃止した銘柄が過去データに存在しない。
よって本書に載せた勝率はすべて実際より高く出ている。株価の低い銘柄ほど歪みが大きい。これは処理では消せず、今後のデータを保存し続けることでしか薄まらない。
過去の実績は、相場の局面の産物であることが多い。ある業種の大きな上昇が、実際には特定の1年に集中していた例がある。「よく効く条件」に見えても、それが効いた局面が二度と来ない可能性がある。
拾えない大化けがある。日本株で10年のあいだに大きく化けた289社を調べたところ、39.8%は財務・規模・出来高のどれを見ても「普通」だった。条件で絞る以上、この4割は構造的に拾えない。拾えている顔はしない。
本書は投資助言ではない。機械的抽出と検証のみ。発注・口座操作は行わない(できない)。
SECTION 05よくある質問
今日の候補銘柄は見られますか?
公開していません。このサイトが出すのは測り方と、過去に出した候補の答え合わせです。
今日どの銘柄が抽出されたかは出しません。個別銘柄の売買を勧める場ではないためです。
なぜ「10倍候補」が0銘柄と書かれているのですか?
3年で10倍になるには利益を年115%伸ばし続ける必要があり、その条件を満たす銘柄が
現時点で日米に存在しないためです。以前は30銘柄並べていましたが、それは前期の売上がほぼゼロだった
会社の反動を「成長」と誤って読んだ結果でした。0という表示は不具合ではありません。
数字はいつのものですか?
株価と銘柄一覧は1日2回(日本時間 07:00 と 18:00)取得し、その30分後に集計しています。
ゲームの450問については、出題日より後の情報は一切使っていません。
財務は提出日基準で、その日までに公開されていた決算だけを当てています。
ここに書いてある勝率を信用してよいですか?
そのままは信用しないでください。過去データに倒産・上場廃止した会社が含まれていないため、
すべての勝率が実際より高く出ています(SECTION 04)。
この文書の目的は「よく当たる方法」を示すことではなく、何が効かなかったかを含めて数え方を開示することです。
投資の助言ですか?
いいえ。機械的な条件抽出と、その検証結果の記録です。売買の判断は読む人自身が行ってください。
このサイトは発注も口座操作も行いません。
APPENDIX用語集
- 観測点
- 「ある銘柄を、ある日に買ったとしたら」という仮想の1回。約1か月おきに全銘柄へ置いてある。
- 銘柄ベース/観測点ベース
- 同じデータでも分母で意味が変わる。前者は「10年で一度でも達成した銘柄の割合」、後者は「毎月ランダムに買った場合の割合」。本書は用途で使い分け、必ず明記する。
- 生存バイアス
- 死んだ会社がデータに居ないせいで、過去が実際より良く見える歪み。
- 希薄化
- 会社が新株を発行して、1株あたりの価値が薄まること。業績が良くても株価が上がらない典型原因。
- PIT(その時点情報)
- 後から修正された数字ではなく「その日に世に出ていた数字」。米国株はSEC、日本株はEDINETの提出日で担保している。
- 統計補正(FDR)
- 26個もルールを試せば偶然当たりが出る。そのまぐれを差し引く処理。